双極性障害キッズにはビタミンを

ORTHOMOLECULAR TREATMENT OF CHRONIC DISEASEより

ニューヨークタイムズ誌のカバーストーリー”The bipolar Kid”には「ビタミン」の記述がない。精神科医エイブラム・ホッファーは数十年にわたりビタミン療法で子どもの行動障害を改善させてきた。高容量ビタミンB3(ナイアシンあるいはナイアシンアミド)療法はホッファーとその同僚のハンフリー・オズモンド医師によって1950年代初頭に始められた。臨床試験は二重盲検定で行われた。半世紀たった後も、ビタミン療法は精神科専門医と少なからぬ新聞社から無視され続けている。

 

患者とその家族にとってなんという大きな損失であろうか。私は学校と家庭で問題行動のある子どもを個人的に診ている。この子供はすでに1日150mgのナイアシンをすでに医師に処方されて飲んでいた。しかし、この量は不十分で効果をみとめていなかった。薬物(特に副腎皮質ホルモン)で彼は悪化した。酷く怒りっぽく、ひどく対立的になった。私は彼が押さえられて叫びながらも両親を脅す場面に遭遇したのだ。追い詰められた母親は、ナイアシン500mgを1日3回内服(1日トータル1500mg)を開始した。多少の改善が認められた。500mgを2時間ごと(1日6000mg-8000mg)まで増量したところ、息子は別人のようになった。今や彼は元気で協力的で優しい若者である。ビタミンCおよびB6の追加も効果があった。学業成績はうなぎのぼりとなった。教師達は彼を気に入り、何度も繰り返しそう言った。彼は高校を卒業して順調に職についた。これはまさにホッファーが50年来繰り返し例証してきたことである。

 

Two Sides to a Story

人々はしばしばたずねる”なぜそんなにこの治療法が良いのなら、なぜ私の主治医は知らないのか?なぜ新聞に載らないのか?これらは良い質問である。ニューヨークタイムズ誌は、一方に偏った報道はよい報道といえないことを理解すべきだ。我々と同様に、双極性障害児にも栄養が必要なのである。