認知症治療研究会会誌より
第5巻1号 平成30年12月18日 よりピックアップ
①意味性認知症にはフェルガードF(ガーデンアンゼリカなし)が最もよいかもしれない。
100Mとか100Mハーフでも興奮する症例がある。アルツハイマー病とは違うことを認識し、意味性認知症にはガーデンアンゼリカとドネペジルを使ってはいけない。これだけをちゃんとやれば、興奮する、動けなくなるということはありえないと思います。
②クロルプロマジン(コントミン)は劇症肝炎・肝障害を起こすリスクがある。
③介護職がコウノメソッドを知ることの重要性・・・ミヤビハウス 小坂 建太氏
④フェルラ酸・ガーデンアンゼリカ配合サプリメントは軽度認知症からの進行を抑制する。・・・国立病院機構菊池病院 木村 武実先生
軽度認知障害(MCI)の29名中、11名が96週間で脱落し、18名がこの研究を遂行した。副作用は認められなかった。FGサプリ投与により、48週後の認知機能の評価尺度であるADAS-jeogでは、15名が改善、7名が悪化し、認知症化はなかった。ADAS-jeogの平均点は減少(改善)した。96週後のADAS-jeogでは、11名が改善し、7名が悪化して、その内3名が認知症化した。ADAS-jeogの平均点は減少(改善)傾向であった。
BPSDのコントロール:前頭側頭葉変性症、あるいはレビー小体型認知症である20名全例がこの研究を遂行した。FGサプリにより、4週後の評価スケールであるNeuropsychiatric Inventoryの得点は19名(95%)で低下(改善)し、平均値ではベースラインが28.3±9.6、4週後が17.7±9.7と有意に(<0.001)減少した。
本試験により、FGサプリメントは、MCIから認知症への進行を抑制し、BPSDを制御することが明らかになった。