耳鳴診療ガイドライン
ドクターサロン 2026年2月号より
神崎 晶先生
①難聴の患者さんの半分あるいはそれ以上の方で耳鳴りがあるといわれている。耳鳴りの患者さんには、まず難聴がないかどうか聴力検査を行う。
②内耳の障害が起こると、そちらよりも中枢側、脳に近い側の神経の興奮が起こります。おそらくこれは神経を衰えさせないために、脳に近い中枢側の神経が興奮しているという防御反応、代償だと思っていますが、いずれにしても、人体としては良かれと思って起こっている反応です。
③成人の10-20%の方は耳鳴りを感じることがあるということです。
④いかに気にしないようにしていただくかを主眼に対応する。
⑤ボーという音がするような場合は、実は耳垢が原因だったりして、耳垢を取ればよくなることもあります。まず耳の中を診て、そのうえで聴力検査をおこないます。
⑥突発性難聴、メニエル病がないか調べる。
⑦難聴があって耳鳴りが強い方は、もともと聞こえないことが原因になっていますので、補聴器をつけて音が入るようにすると、それで脳が騙されるような感じで、情報が元通りにはいってくるようになれば、耳鳴りも落ち着いて音が小さくなってくる、あるいは、気にならなくなることは十分あります。
⑧音響療法というものがある。なるべく、言葉ではなくて、音楽とか川のせせらぎ、波の音とか、リラックスできるような音を聴いてくださいねと伝えています。そういったことで耳鳴りを気にしなくて済むことになります。
⑨脳にいろいろな音の信号を入れることが最終的に耳鳴りを軽減することになり、どういう音でも本人が苦痛でなければいいのですね。