ADHD ホッファー先生のケースレポート・・・13歳男児 統合失調症的

 

ケース73

G.S.は1959年9月生まれで初診は1973年6月。彼はC.S.(ケース72)の兄である。2歳半のときに、大変緊張が強くなり、過活動となった。母親も自身に病気があり、息子にかかわらないようにして対処していた。反抗的でしつけにはしたがわず、友人はつくらなかったが、学校ではうまくやっていた。文字はぼやけて見え、恐ろしい幻聴が聞えた。自分の考えが声になって聞こえ、非現実感があり、自分の手が大きくなっていくのが見えた。抑うつ的で被害妄想的で、思考は途絶し、思念が頭の中にひらめいたり消えたりした。コミュニュケーションをとったり、集中するのが困難だった。疲れ、自分自身を嫌っていた。

初診前に、母親が一日200㎎のナイアシンアミドを開始した。私はナイアシンアミド毎食1グラムへ増量し、ピリドキシン250㎎を朝晩に追加した。1972(3?)年10月18日までにかなり改善した。1973年7月23日、彼はほぼ正常だった。治療を中止すると悪化した。治療評価はmuch improved(1110)。HODスコアは1972年6月時点では高かったが、73年10月には正常だった。過活動スコアは99から45へ減少した。

C.S.とG.S.の母親は家族中で最初に治療を受けた。長い間罹患しており、多くの幻視、非現実感、被害妄想、思考の途絶、抑うつに苦しめられていた。初診から1年ほど前から一日300㎎のナイアシンアミドを内服し、だいたい改善していた。私はナイアシンアミドを毎食1グラムへ増量し、母親は4か月半でよくなった。HODテストはナイアシンアミド内服前は大変高かったが、1972年5月31日にはすべて正常だった。他の二人の子供は病気ではなかった。家族3人の回復により、病気の家族は正常な家族になった。家族療法は必要なかった。

コメント:ナイアシンアミドの内服量が大切であることがわかる。