ADHD ホッファー先生のケースレポート・・・7歳男児。頭痛と腹痛。幻視、幻聴。

 

ケース105

E.Y.は1961年4月生まれで初診は1968年8月。初診の2か月ほど前から理由もなく泣き始め、頑固になり、頭痛と腹痛を訴え、不眠となり、悪い考えをもつようになった。学校では子供っぽくなった。怪物の悪夢を見、幽霊を見た。恐怖で目覚めて母親のところへ逃げて行った。母親と一緒なら寝る事ができた。起きている時にも同じ幻覚が見えていた。幽霊が話しかけてくるのが聞えた。この声は本物で、だれかが食事に毒をいれていると思い込んでいた。私は毎食500㎎のナイアシンアミド、とアスコルビン酸を開始した。2か月後、幻聴は消失したが、幻視は残存した。恐怖心は感情の爆発とともになくなった。1969年7月3日、新学年のスタート時点で正常だった。そこで私はナイアシンアミドを中止し、偽薬を開始した。2か月後に再発した。イライラし、けんかし、不眠になった。ナイアシンアミドが再開された。数日の間に調子が良くなった。1970年3月24日、またベッドの下にくもや狼がいて怖いと報告してきた。ナイアシンアミドを1グラム朝夕へ増量し、後に1日3回へと増量した。1971年2月19日、胃痛の原因精査目的で入院した。低血糖症があることを指摘された。内服をすべてやめて1週間ほどして幻覚が出始めた。退院後にナイアシンアミドを再開して改善した。1973年8月19日、ジョン・ホッファーは正常(1111)と判断した。彼は成績がhigh Bの生徒であり、友好的で、恐怖もなく、なんの症状もなかった。母親も息子が正常と考えていた。最後に会った1973年12月14日、彼は正常だった。

コメント:統合失調症にナイアシン、アミドが有効なのはわかったが、高齢者のレビーや認知症の幻覚にも有効だろうか?