旧石器時代の22000年間、日本人は肉食が主であった

糖質制限通信2023年12月号より一部引用

江部康二先生

現在はすべての教科書に縄文時代の記述があります。一方、旧石器時代の記述は、まだどの教科書にも存在しないのが現状です。ちなみに、ごく一般的な教科書を購入してチェックしてみました。「改訂版 授業づくりの教科書 社会科 授業の教科書 5-6年」(2020年さくら社)の132頁に次の記述がありました。

「大昔の人々のくらし

世界で最初に土器を発明したのはどこの国か?12000年前、縄文人である。」

このように、「縄文時代」の記述はありましたが、「旧石器時代」のことは一切書いてありません。旧石器時代が日本の人類史上最長であるにも関わらず、その授業がないのは困ったことです。

旧石器時代を学ぶ意義は、日本列島の歴史を根源から知るという点が第一です。さらに、原生人類はアフリカ大陸で生まれ、日本列島に移動してきたと考えられており、それを学ぶことは、文化や社会の多様性および国際感覚を理解するといった、社会科学習の質を高めるうえでも重要です。旧石器時代の遺跡は日本列島全体に存在します。全国の子供たちが身近なふるさとの遺跡から世界と繋がる歴史学習に参加できるのです。

日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

津軽海峡だけ陸続きにならなかった話。野尻湖の遺跡から大量のナウマン象の化石の発見。縄文時代に始まった里芋やミレットの栽培。など

大変興味深いです。