現代人の絶対価値
超訳 ニーチェの言葉
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ディスカヴァー・トゥエンティワン (2010-01-12)
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以下引用
ニーチェはニヒリズムの哲学者ではない。むしろ、ニヒリズムを批判したのがニーチェだった。
ニヒリズムという用語は日本語では虚無主義と訳されていることが多い。ニヒルはラテン語で無という意味であり、絶対価値や真理などないという立場がニヒリズムだ。現代は価値の相対化によって絶対価値がないという状態だから、ニヒリズムの時代ともいえる。
しかし実際には、現代人の絶対価値は金銭と利潤である。人間はどこかに絶対価値を見出していないと不安で耐えられないのだ。
十九世紀までの西欧での絶対価値と真理はキリスト教道徳だった。しかしニーチェは、キリスト教道徳はありもしない価値を信じ込ませる宗教だと解釈したのだ。その道徳は本物ではない、生きている人間のためではないと考えた。
では、近代の金銭や利潤は現代の新しい絶対価値だろうか。ニーチェは、これを神の代替物としての価値だとした。つまり、ニヒリズムから逃げるための「新しいニヒリズム」だと批判したのである。
そこそこ稼げたのなら、別の目的を見出すべきなんでしょうね。