国内において報告されたセレン欠乏症の症状

筑波大学 小児外科 増本 幸二先生(藤本製薬パンフレット 低セレン血症を知っていただくために)より

代表的な症状・・・爪の白色化、四肢の筋肉痛や筋力低下、心筋障害に伴う心不全

その他の症状・・・毛髪変化、赤血球の大球性変化、肝機能障害、甲状腺機能障害、視力障碍や構音障害に伴う脳症、男性不妊、皮膚炎など (不整脈、頻脈)

コメント:白い爪以外は、特徴に乏しい。

心筋障害は拡張型心筋症を呈し、重症化すると心不全へと進行します。

セレン欠乏による心筋障害に伴う心不全は死に至る可能性があり、国内でも少なくとも4例の死亡が報告されています。

コメント:4例は少ない。

診断 症状について他の原因疾患が否定され、血性セレン濃度が低値であり、セレンの補充によって症状が改善するもの。
19歳以上で血清セレン濃度が10.0μ以下

コメント:検査は保険適応があるが、静脈栄養あるいは経管栄養をしている患者にしかできない。