バルカンとアトラス・・・亜鉛欠乏症の蔓延
2018年3月14日 再掲 バルカンとアトラス
アルツハイマー病 真実と終焉より
亜鉛についての興味深い記述がありました。年配者の低アルブミン、低ビタミンB、亜鉛不足などはありふれていると思います。
以下引用
銅が過剰で、亜鉛が少なすぎる場合は、認知症に関係する。
ミシガン大学のジョージ・ブルーワー教授は、銅と亜鉛んが認知機能に及ぼす影響の研究にキャリアを費やし、ほとんどの人は亜鉛が不足し、銅が過剰であることを発見した。
これは先進国で特に広く見られる問題であり、理由はおそらく、銅のパイプや、ビタミン中の銅の場合もあり、これが、亜鉛の少ない食事や、亜鉛の吸収不良(多くは年齢とともに胃酸の産生が低下するため、あるいは胃食道逆流症にプロトンポンプ阻害薬を服用するためである)と相まっているためである。
もっと重要なのは、ブルーワー教授が指摘したように、老化は低亜鉛値と関連するが、アルツハイマー病では、亜鉛値がさらに低くなるということだ。さらに、アルツハイマー病(3型)の毒性サブタイプの患者は、しばしば非常に亜鉛値が低く、通常は健康な人の半分程度である。亜鉛値が低いと、水銀とカビ由来のマイコトキシンなどの毒物により敏感になる。 そのうえ、ブルーワー教授が発見したように、亜鉛サプリメントは認知力を高める。
銅と亜鉛は多くの点で競合する。そして銅が過度にあれば、体内の亜鉛は非常に少なくなる。両方とも健康にとって重要なので、どちらも少なすぎないようにはしたい。
銅と亜鉛はいずれも金属であるが、決定的な違いがある。亜鉛は、強く安定したギリシャのタイタンアトラスのようだが、銅は火の神バルカンのようだ。なぜかというと、亜鉛イオンの3d原子軌道には電子が満載されているからだ。言い換えれば、亜鉛には電子が全部そろっており、充実して幸せだが、銅イオンには不完全な3d軌道があり、それ故、満たされていない。したがって、銅は、銅を含む多くのタンパク質の内外にある電子をためらいもなく行き来させる。このため、フリーラジカルの源なのである。
世界では、人口の4分の一以上にあたる20億人が、亜鉛不足であると推定されている。