銅と亜鉛について

 

 

 

上記より

銅と亜鉛

体内には80㎎-100㎎の銅が他の物質に結合して存在する。平均的な食事には2-5㎎の銅が含まれ、そのうち1mg程度が吸収される。水道の配管のために、血清銅のレベルは高くなりうる。特に軟水で多少酸性の水の場合は。北米では銅欠乏症はほとんどない。土壌に銅が含まれない土地では銅欠乏症が起きえる。

亜鉛と銅は血液中で反対方向に関連する。もし銅レベルが高いと亜鉛レベルは低くなる。体内にはおよそ2グラムの亜鉛がある。通常の食事にはおよそ10-15㎎の亜鉛が含まれるが、そううちの3分の一が吸収される。20以上の酵素の構成成分である。タンパク合成、ホルモンの放出、キズや熱傷の創傷治癒過程に用いられる。亜鉛不足では発育遅延、インスリン感受性の増加、味覚および嗅覚変化を起こす。

ストレスによりすみやかに亜鉛のレベルは低下する。傷ついた組織は多くの亜鉛を必要とする。避妊薬の服用、ポルフィリン尿、ピロウリアでも血清亜鉛は低下する。亜鉛欠乏症は無気力、無気力、不活発、学習困難などの結び付く可能性がある。成長は遅延する。青年期の子供の成長はゆっくりになる場合がある。亜鉛と銅は多くの反応で互いに競合しているため、亜鉛の多い食事はセルロプラスミン(銅を含む酵素)の活性を低下させる。銅を摂ると、回復する。多すぎる亜鉛は、ごくまれではあるが貧血をおこすことがある。亜鉛は銅の小腸からの吸収を減らし、血中の銅レベルを低下させる。亜鉛はカドミウムの有害作用から身体を守る作用を有する。

ピロウリアのこどもには余分に亜鉛が必要である。通常1日に15-25㎎の亜鉛を子供に、50㎎を大人に処方している。栄養失調の子供はある程度ミネラル不足である。これは髪の毛の分析により明らかになる。毛髪の亜鉛の量は栄養状態の良い指標になる。60ug/gは重度の栄養失調である。正常の子供では100ug/g以上である。

コメント:亜鉛ばかりを大量にとっていると、銅不足はあり得るので注意が必要