トリプトファンとeosinophilia-myalgia syndrome(EMS)

 

 

 

上記より

トリプトファン

米国では毒性の懸念により利用できない。しかし、毒性は製品の汚染によることが判明している。単なるアミノ酸であるが販売できず、FDAと健康食品産業およびトリプトファンで治療がうまくいっているドクターの間で、議論の中心になっている。カナダでは健康食品ストアでも処方薬としても利用できる。(米国では)健康食品ではトリプトファンが除去されている。トリプタンと呼ばれる処方薬は利用可能である。

ことの次第は以下のようなものである。1989年10月、ニューメキシコにおいて何人かの人びとが倦怠感と筋肉痛を起こした。白血球数が上昇していた。全員がこのアミノ酸を摂取していた。この症状は後にeosinophilia-myalgia syndrome(EMS)と呼ばれ、ヨーロッパや米国の他の地域でも報告された。痛み、四肢の浮腫み、ひどい筋肉の症状、神経障害もあった。血液中の好酸球数が増加していた。1990年8月までに1500例の報告があり27人が死亡した。1989年11月トリプトファンのサプリメントはリコールを受け、数か月後にトリプトファンを含むサプリメントはすべて回収された。

CDC(Center for disease control)は、この問題はコンタミネーション(製品への他物質の混入)によるものではないかと言っている。米国で使用されたトリプトファンはすべて日本の6つの会社の製品であった。1990年10月、K.sakimotoは製品の中から不純物を分離精製した。これは酸液中(胃酸のような)にあり、トリプトファン製剤中に入り込み、毒性の化学物質であった。このようにトリプトファン製剤は安全で有効であるが、FDAは禁止を継続している。健康食品業界は、これが科学ではなく政治であると考えており、戦っている。