リンパ脈管筋腫症(LAM)とは
ドクターサロン 2025年7月号より
以下引用
最近の研究の進歩というのは、LAMという病気が一つあります。これは女性だけがかかる病気で、LAM細胞という平滑筋に似た細胞が全身に回ります。特に肺にリンパ管を介して広がって、肺のう胞にをびまん性、多発性に作る疾患があります。
この分野の研究がだんだん進んで、そのメカニズムがわかってきたことと、びまん性、多発性に肺のう胞ができるので、肺の一部を採るだけでは気胸の治療にはならないのです。
それで当施設で考えた治療法なのですが、特殊なメッシュで肺の表面全体を覆ってしまう、全胸膜カバリング術を行って、肺のう胞は切除しないで、カバーをして肺の表面を補強していくという治療法ができました。これが効果的で、気胸が抑えられている。かつ、LAMという病気は肺の移植をしなくてはならないということがあります。次第に呼吸不全が進んでいきますので、日本でも1番目、2番目に入るような肺移植の疾患の1つになっています。