青色強膜の発生機序

鉄欠乏症の身体所見である青色強膜について

鉄がコラーゲンやエラスチンの合成に関わっていることに由来する。コラーゲンは膠原繊維として、エラスチンは弾性繊維として結合組織に含まれる。鉄欠乏により上記結合組織の合成障害が起こるため、眼球表面の強膜が薄くなる。強膜の直下にある脈絡膜、網膜が透見され、青色に見えることになる。

フェリチン50ng/ml未満の18-55歳の鉄欠乏症の女性に鉄剤投与したところ、倦怠感、易疲労感や抑うつ、不安障害などが改善したとの報告があり、フェリチン50ng/mlまでなら、貧血がなくとも鉄剤を投与する価値があると筆者は考える。

コメント:経験的に、フェリチン50以上でも鉄剤を内服してみる価値があると思う。

100ng/ml以上にしたいところ。