偽性クッシング症候群とは
日本内科学会雑誌 2026年4月号より
近年、非腫瘍性高コルチゾール血症(Non neoplastic hypercortisolemia:NPH)と呼ばれる。高度肥満、うつ状態、アルコール過剰摂取、グルココルチコイド不応症などが原因となる。また、妊娠中や経口避妊薬使用によるエストロゲン上昇はコルチゾール結合グロブリン合成を促進し、血中コルチゾールが偽高値となる。この場合、遊離コルチゾールを測定しているUFCとの乖離により鑑別は比較的容易である。さらに、カルバマゼピンなどをCYP3A4誘導薬の使用により、デキサメタゾン代謝が亢進し、デキサメタゾン抑制試験が偽陰性となる点に注意が必要である。明らかなクッシングゴイドを呈しながらACTH, コルチゾールの自律性過剰分泌が証明できない症例の中に周期性クッシング症候群が潜んでいる可能性があるり、疑う場合は注意深い経過観察が必要である。