骨粗しょう症とCOPDとビタミンD

ドクターサロン 2025年10月27日 COPDの合併症 多賀谷 悦子先生 より引用

骨粗しょう症は欧米ではCOPD患者さんの約35%で併存しているといわれています。日本ではなかなか調べられにくいので、日本の報告では幅がありますが、18%から8割近く合併しているのではないかといわれています。
先ほどいいましたように、COPDは全身の炎症性疾患です。決してタバコを吸っているから肺だけというわけではなくて、血清のTNFαやIL-6など炎症性サイトカインがすごく高くなっています。
そういうサイトカインは骨の形成を抑制し、ビタミンDの障害がでてきます。最近、整形外科からご指摘がありましたが、私たちはCOPDの人のビタミンDを測定して、骨粗しょう症がないかを確認して、ビタミンDを早く導入しようと検討しています。肺疾患もビタミンDが良いと言われていますので、今は早期からそういう検査、治療の介入を行うことが言われています。

私の専門分野である炎症性腸疾患でもビタミンDの有用性がいわれています