英国の高血圧ガイドライン(NICE)
糖質制限通信 2025年12月号 大櫛陽一先生の記事より
英国の医療は税金でまかなわれている。このためガイドラインは世界で最も科学的で信用できる。降圧剤の適用条件は「診察室血圧が180/120以上」または「診察室血圧が160/100以上で、心臓、腎臓、目の精密検査で高血圧性病変が認められた時」としている。今回の日本高血圧学会の降圧目標の根拠としている米国のSPRINT試験に対しては、「一律に降圧目標を設定する治療は危険」、「特殊な集団での試験」、「心血管リスクが高く、既存の心血管疾患や腎障害を有する者が多く、研究開始前からすでに治療を受けていた。」、「特殊な血圧計で測定しており低い値がでる」と批判をしている。日本高血圧学会が二つ目の根拠としてる中国のSTEP試験も「対象が一般住民ではなく患者で、糖尿病:19%、高脂血症:37%、心血管疾患:6%となっている」、「フラミンガムリスク得点15%以上が65%とハイリスク群であるが、総死亡は有意差なし」、「副作用では低血圧発作が有意に多く、失神発作は有意差なしだが服薬群で3倍発生している」と批判している。