眼瞼痙攣と眼瞼ミオキミア
ドクターサロン 2025年5月号より
眼瞼痙攣は、局所ジストニアと呼ばれる、ゆっくりねじれるような動きが見られます。いわゆるぴくぴくするのは、眼瞼ミオキミアといって、別の疾患です。ほとんどが本態性という原因不明の病気で、時々、薬剤性であるベンゾジアゼピン系などを長期に内服していらっしゃる方に起こります。
瞬きがぐっと入る。ねじれるようなギュっと入るような動きに加えて、大半の患者さんがまぶしさやドライアイ症状を訴えます。
治療としては、クラッチ眼鏡と呼ばれる眼鏡につっかえ棒みたいなものをつけて、まぶたの皮膚を上に引き上げておく治療法、もしくは漢方の抑肝散もたまにきくことがあります。ただ、基本的にはボトックス注射になります。ボトックス注射で
8割ぐらいの方には効果がありますが、2割ぐらいの方には効果がありませんので、効果がない場合は手術加療になります。しかし、手術加療は基本的に根本治療ではありませんので、症状をどれだけとれるかになってきます。
コメント:まぶたのぴくぴくといえば、マグネシウム不足の症状としてよく話題にします。眼瞼痙攣、というと間違った病名なのですね。(あながち間違ってない名前にも思えますが。)