COVID-19ワクチンの反復接種が膵臓がんの予後不良因子である可能性を報告(がん幹細胞研究部、消化器内科)
https://www.miyagi-pho.jp/mcc/kenkyu/topic/20250619/index.htmlより
本研究は、膵臓がん患者におけるCOVID-19 mRNAワクチンの反復接種と膵臓がんの予後との関係を調査することを目的としました。研究の結果、COVID-19ブースターワクチンの反復接種(3回以上)は、膵臓がん患者の全生存期間(OS)の低下と関連していることがわかりました。特に、ワクチン接種によって誘導される高レベルのIgG4が、これらの患者の予後不良と関係していることが私たちの分析により明らかになりました。またワクチン反復接種者とIgG4高値例において、がん細胞周囲のFoxp3陽性の制御性T細胞(Treg)浸潤が目立っており、TregがIgG4に関連した免疫応答に重要な役割を果たしていることからも、癌の免疫回避を通じて予後不良につながる可能性を示唆しています。