ありふれた病歴からマグネシウム欠乏を疑う
栄養に詳しい方々の中では、片頭痛、高血圧、こむらがえり、顔のぴくぴく、生理痛、便秘などがマグネシウム欠乏のサインと考えられています。
ありふれた病歴(特に体内に石灰沈着をおこす病態をはじめとして)、偽痛風、石灰沈着性腱板炎、動脈石灰化(虚血性心疾患など)、ある種の認知症(vol.20_06-28-06.pdf (rouninken.jp))、腎臓結石、骨粗しょう症、糖尿病、むち打ちなど、マグネシウム欠乏症と考えるべきなのでしょう。
利尿剤、制酸剤(プロトンポンプインヒビター)長期内服、アルコール多飲者、栄養状態が悪い人もマグネシウム欠乏が疑われる。
(そもそも、大多数が不足している栄養素と考えられているが。)
糖尿病 に伴 う低 マ グネシ ウム血症が原 因 と考 え られた偽痛風 の1例
高齢の女性にときどき生じる、とても痛い関節の病気、偽痛風。病名が示すように痛風に似ているけど違う病気です。そもそも女性の痛風発作はかなり珍しい病態ですから、関節炎歴のない女性が尿酸を下げる薬を内服する必要はほぼありません。
今回、県立広島病院からご紹介いただいた女性は低マグネシウム血症が原因と考えられています。低マグネシウムと偽痛風の関連は文献上ではいくらか報告が見られますが確定的ではありません。マグネシウムはよく便秘の薬として用いられ、高マグネシウム血症がじつはたくさん潜んでいることも知られています。
また、マグネシウムは骨粗鬆症に対しても有効性も知られています。マグネシウムは大豆に多く含まれていますからお豆腐がいいんでしょうけどその真実はまだわかりません。だからこそよりよい治療の目指す余地があるのです。