なぜ、ハナバチは姿を消しているのか?ー花粉と私たちとの以外なつながり

月刊保団連 2026年3月号より
横井智之先生 

ハナバチが姿を消して農家に打撃
 相対性理論で有名なアルバートアインシュタインが言ったとされる、「もし地球上からミツバチがいなくなれば、私たち人類は4年以内に滅亡する」という予言があるが、ミツバチがいない世界でも人間は生きていける可能性はある。送粉者がいなくても、人工授粉という手間のかかる作業を行えば、結実させることはできるからだ。ただし、気の遠くなるような労働時間と経費をかけることにもなる。
 例えば、日本で栽培されているリンゴでは、セイヨウミツバチやマメコバチが受粉に利用されている。これらのハナバチを利用できない、あるいは現地で個体数が不足している場合には、人工授粉が必要となる。まず大量のつぼみを採取し、葯から花粉を取り出す。この花粉を噴霧器に入れ、開花した鼻に吹き付ける。農家によっては、先端がふわふわした梵天と呼ばれる器具を用いることもある。いずれにしても、種子を多く含む良質な果実をえるためには、広大な果樹園に存在する一つ一つの花に丁寧かつ正確に花粉を付着させなければならない。

・生息地の消失と分分断
・餌資源の多様性
・病気、寄生虫
・地球温暖化
・化学物質ネオニコチノイド系殺虫剤