初期研修は誰のもの?

初期研修は将来どこの科に進もうと患者さんを断らない医者としての基礎を学ぶ期間であることをしっかり教えよう。どうせ3年目以降は後期研修医として、専門科ばかり勉強するから、初期研修は将来の患者さんのために使うべし。最初の2年間に医師人生を決める生活の仕方を体に叩き込み、そして世のため人のために勉強する姿勢を学ぶのだ。初期研修の期間は決して個人の興味のためにあるのではない。初期研修は「患者さんのためにある」のだ。

初期研修医の頃から早く専門科を多く選択する人ほど、将来医療ミスをしやすいトホホな医者になってしまう。だって単純に他の科のことは全然わからないんだもの。医師は一生勉強しないといけない職業であることに異論はないだろう。最初のフレッシュな初期研修医のときは、将来進まない科の勉強をたくさんする人ほど、優秀な医者に育つものなのだよ。

医者は自分を向いて仕事をする人と、患者を向いて仕事をするする人の2種類がある。患者さんが助けを求めても「〇〇ならできる」というのは「〇〇以外はできない」というに等しい。患者さんの期待に応える医師になるための修行は初期研修医のときが最も大事な時期なんだ。さて、あなたはどっちの医者になりたい?

「え?救急医になりたい?」だったら、救急以外の科をたくさん初期研修のときに回っておいてくださいね!

コメント:専門医は文句なく素晴らしいと思います。一方で、視野が狭くなりやすい弱点もあると感じています。