腸閉塞は内科医の墓場
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腸閉塞は医療訴訟につながりやすいといわれています。それだけ判断が難しいということでしょう。外科コンサルトが無難。
上記より
・バイタルサイン・・・血圧・脈拍の起立性変化、ショックインデックス、体温
コメント・・・腸管の中の水分が再吸収できず、ひどい脱水になる。補液が十分量必要。腎機能低下例では透析が必要となることも。発熱は稀だが、あった場合は腹腔内膿瘍や壊死などによる麻痺性イレウスを考慮する。
・視診・・・腹部手術痕(そけい部・下腹部を忘れずに)、蠕動が見えるか、腹部膨隆、そけいヘルニア・腹壁瘢痕ヘルニア
コメント・・・腸閉塞の既往があった場合、再発を考える。
・打診・・・打診での疼痛:腹膜炎、腹水との鑑別(shifting dullness、側腹部濁音、パドル兆候など)
コメント・・・音は難しい
・触診・・・圧痛の有無や局在、腹膜刺激症状の有無、波動の触知、直腸診
コメント・・・エコーも併用する
・その他・・・Howship-Romber兆候
コメント・・・閉鎖孔ヘルニアで、大腿前面にしびれが出たりする。有名なやつ。以前、典型的な患者さんを経験した。
難しいことを考える前に
①腸閉塞だからといって思考停止しない。・・・原因があるはず。大腸閉塞は悪性腫瘍が多く、小腸閉塞は癒着が多い。
②必ずパンツを下げよう!・・・わかっていても省略してしまう。
③病歴の確認
④不安なときは外科医を頼ろう。(外科の先生スミマセン)