爪と疾患

感勘観 to 鑑別診断より

Terry mails 爪皮の近位部80%以上が白くなる。肝硬変と糖尿病、心不全と相関する。

Half-and-half nail 爪の近位部半分が白色、遠位部が茶色になる。慢性腎不全でよく認められる。

爪甲剥離 爪の遠位部の一部が不規則にはがれてくる。乾癬、甲状腺機能亢進症、爪白癬でみられる。手足口病では爪が脱落することがある。

Nail pitting 爪にボールペンの先端でつけたたような小さなくぼみをいくつか認める。乾癬に特徴的。

線状出血(splinter hemorrhage) たてに線状に走る爪皮の小出血。心内膜炎、外傷により起こる。

Beau線、Mees線 爪に横行する洗浄の陥凹(Beau線)、または白帯(Mees線)である。重篤な全身疾患や毒素により爪の生育が傷害され生じる。爪は6-10日で1mm成長するので、爪根からこれらの線の距離を測ればどのくらい前に全身状態が悪化していたかがわかる。

縦に帯状に走る色素変性 メラノーマの鑑別が重要である

Yellow nail syndrom 爪が黄色または黄緑色になり、肥厚や凸状を伴い爪の成長が遅くなる。リンパの流れの障害が原因でリンパ浮腫や胸水を合併する。関節リウマチ、悪性腫瘍などでみられる。