浦川内科クリニックからの報告 「当院におけるCOVID-19ワクチン接種後の有害事象の実態
日本臨床内科医会会誌 2025年3月号より
COVID-19ワクチンは、これまで使用したこのない修飾ウリジンmRN-lipid nanoparticleワクチンである。実際投与した際に、人体への中長期的な影響については現在も不明のままである。当院においてCOVID19ワクチン接種者1176名のうち226名に有害事象をみとめた。悪性腫瘍、帯状疱疹、不整脈、心不全、間質性肺炎、自己免疫疾患等さまざまな有害事象を認めた。60歳以上が86%を占め、発現時期は接種後6か月以内に集中し、84.9%が1年以内であった。COVID-19ワクチンの長期的な安全性についても検証する必要があると考える。
今回、COVID-19ワクチン接種後の免疫異常として考え得るさまざまな疾患を経験した。本稿の症例すべてがCOVID-19ワクチン接種によるものか否かについては断定できない。有害事象発現時期が6か月以内に集中していることや、追加接種を繰り返すにつれて有害事象が上昇していることから、今回の症例が自然経過で発症しているとするには疑問が残る。本稿の症例は、過去の症例報告などと一致しており、実際臨床の現場でCOVID-19ワクチン接種後にさまざまな有害事象が発現していることは紛れもない事実と思われる。安全性が確立していな薬剤を投与して起こった事案については、より厳密な検証が必要である。