BDNFは「脳由来神経栄養因子」と呼ばれるタンパク質で、うつ病をはじめとした様々な精神疾患に関与するものとして近年注目されています。
「脳由来神経栄養因子」というと難しい用語ですが、かんたんに言うとBDNFは神経の「栄養」のようなもので、
- 新しい神経を作ったり、
- 神経を発達・成長・増殖させたり、
- 神経と神経をつなげたり、
- 神経をダメージから保護したり
といったはたらきを持つと考えられています。
BDNFは脳や神経以外にも存在するタンパク質ですが、精神科領域においては特に脳や神経への作用が注目されています。
実際、多くの精神疾患では脳のBDNFが減少していることが確認されており、これによって神経が十分に発達できなかったり、ダメージから保護されなくなるため、精神疾患が発症しやすくなってしまうのではないかと考えられます。