Bazex症候群とは

日本内科学会雑誌 一目瞭然!目で診る症例より 111巻 8号

Bazex症候群はデルマドロームの1種であり、悪性腫瘍に伴い四肢末端などに角化性紅斑を呈する。1965年にBazexにより提唱され、原因としては食道・咽喉頭がん、肺癌、大腸がんの順に多く、組織型として扁平上皮癌が多いとされる。

ケース 77歳の男性。3か月前から手足の落屑を伴う掻痒性皮疹が出現したため来院した。50パックスイヤーの喫煙歴があり、全身の精査で右原発性肺がんを認めた。肺癌の切除後に皮疹は軽快した。