実地医家が知っておくべき臨床栄養学・・・慢性腎臓病 その4(カリウム制限)
日本臨床内科学会誌 2023年6月号より
脇野 修先生(徳島大学腎臓内科)
腎不全食に関してはK制限の関係で、野菜、果物の接種が低いため、食物繊維の摂取が低くなり充分な食物繊維が摂取できない。しかし近年、野菜、果物摂取に対する寛容的な食事療法が推奨されている。透析患者を含む末期腎不全患者において、食事のK含有量と血清kとは弱い相関のみしか相関しないということが報告されている。また野菜、果物を摂取する維持透析患者の死亡率が低い傾向にあることが報告されている。Kの吸収やKの血中濃度は他の因子に影響されることが多く、讃え場、ブドウ糖や果糖とともにkを摂取する場合、kが速やかに細胞内へ移行する。便の体積が増加することにより、CKD患者においての食物繊維の摂取がKの便への排泄を亢進させることが報告されている。
コメント:時代とともに考え方は変わっていっている。