薬物乱用頭痛(medication-overuse headache:MOH)

日本医師会雑誌 2022年12月号より引用

MOHの有病率は、一般人口の約1%と言われているが、頭痛治療を専門に行っている医療機関では、患者のうち5-10%近くがに該当し、平均年齢は40-50歳代、男女比は約1:4で女性に多いと言われている。もともとある頭痛は片頭痛が多く、過剰に使用される原因頭痛薬はさまざまで、アセトアミノフェンやNSAIDsなどの鎮痛薬、トリプタン、複合鎮痛薬(鎮痛薬とカフェインの合剤など市販薬に多くみられる)、エルゴタミン、オピオイド、バルビツール酸系などがあり、ICHD-3では、さまざまな薬剤に関するサブフォームが提示されている。

米国では特にオピオイドによるMOHが多く、我が国では市販薬が最も多いが、医師が処方するトリプタン、NSAIDsも十分にMOHの原因薬剤となりうる。我が国では、オピオイドによるMOHの報告は少ないが、近年、アセトアミノフェンとトラマドールとの合剤が使用されるようになり、への注意が必要である。

コメント:糖質制限で片頭痛が軽快することを理解してから、頭痛薬をだすこともほとんどなくなった。

原因を治そうとしない医療行為は、長期的にはマイナスが多いといえる