広島県における火葬時の植え込み型心臓デバイスの取り扱いについての調査
広島県医師会速報 2019年6月25日号より引用
力田病院 小野 広一先生
平成27年3月の県医師会速報にて「心臓ペースメーカーは火葬で爆発するので患者さんの死後、必ず取り出すべし、というのが迷信かどうか」という小生の研究発表を紹介いただいた。
(中略)
現状では、摘出費用はほとんどの医療機関が無償で対応していると思われるが、摘出時に患者の感染症の有無に関する情報が伝わっていない場合もあり、リスクを伴う。ICDやCRT-Dのデバイス摘出時には、装置が作動し放電する可能性があり、ラテックス性の手袋を着用して注意深く摘出する必要がある。
(中略)
火葬炉の設備は心臓デバイスの破裂に耐えうるが、炉内損傷の可能性があるため、自宅でなくなられた場合は摘出を強制しないが、病院でなくなられて心臓デバイスの摘出が可能な場合は、できるだけ摘出してほしいという意見があった。
(中略)
実際、山口県のある火葬場では、事前に申告があれば摘出なしで可としていたが、遺族が、医師から心臓デバイスの取り出しは不要と言われたため、申告しなかったところ、火葬中のデバイスの破裂に伴い火葬場職員の眼鏡が破損するという事故が発生していた。
これを読むと、やはり火葬前に取り出す必要がありそうですね。
在宅で、何度か取り外したことがありますが、感電する可能性があるとは知りませんでした。