最重度のアトピーの治療
藤川徳美先生記事より 引用
症例;40代前半女性。
家族は夫、子供3人。
3歳頃からアトピーがあり、ステロイドを塗布していた。
元々貧血がありHgb8.8。
しかし、鉄剤はムカムカして飲めない。
ダイエットをして7kg減量したが、HgbA1c5.7となかなか下がらない。
アトピーのため、顔、首のかゆみあり。
仕事から帰るとグッタリで家事ができない。
怠け者みたいにダラダラしてしまう。
H30.7、当院受診。
BUN15.5、RBC462、Hgb9.4、フェリチン6。
→高タンパク/低糖質食+プロテイン20g(60cc)*2。
Nowアイアン36mg、1~3錠。
B50*2。
C1000*2。
E400*1。
H30.8、
卵、肉をしっかり食べ、糖質は減らしている。
プロテイン規定量を飲めている。
Feで胃が悪くなるので1錠しか飲めない。
手がツルツルになり、化粧の載りも良くなった。
H30.9、
体力がついて元気になった。
階段を4階まで上れるようになった。
皮膚の状態は良かったり悪かったりだが、ステロイドの塗布量は大幅に減った。
→A25000IU、D10000IU、Se200mcgを追加を。
解説;
最重度のアトピー=最重度の鉄タンパク不足。
鉄剤が飲めないのは最重度のタンパク不足。
重度の貧血も合併。
貧血の治療は、タンパク質、鉄、B6、葉酸、B12、C、E。
タンパク不足が改善して、Nowアイアンが3錠ぐらい飲めるようになれば改善は加速するだろう。
HgbA1cも高タンパク/低糖質食を継続していれば改善するだろう。
40歳代なので、皮膚の代謝回転2回転で100日、3回転で150日。
現在まだ治療を開始して60日なので今後に期待が持てる。