菜根譚
野村克也の「菜根譚」より引用
人生をよりよくするための戒めは4つある。
個人的に恩を着せるより、正しい意見に味方をすること。
新しい友人を求めるより、古い友人を大切にすること。
名声や評判を求めるより、目立たなくても世のため人のために尽くすこと。
目立つようなことをするより、常日頃の行いを慎むこと。
人は目新しいこと、派手なものに目を奪われがちだ。これらのものは、正しい物を見る眼をにごらせてしまう。友人も同じで、新しくできた友は多くの場合、現在の実益にかなった人が多いので、人間関係でも優先してしまいがちになる。
だが古い友人たちは、客観的に自分のことを把握していてくれる。過去の自分と比較して、現在良くなっているか、悪くなっているか、それを教えてくれる。
人間、3人の友を持て、という。3人の友とは、「原理原則を教えてくれる友」「師と仰ぐ友」「直言してくれる友」のことだ。この3者は、残念ながら一朝一夕にできる友人のタイプではない。
自分自身を見てくれる眼を持っている人に、正しく自分を見てもらいたい。そのためには、確かな友人を持つことだ。古くからの友人のほうが、その眼をもっていてくれる可能性は高いものだ。