青色強膜

総合診療2018年5月号より

図は、鉄欠乏性貧血で生じた「青色強膜」である。貧血の身体的所見としては、「匙状爪」や「眼瞼結膜の蒼白化」などが有名だが、感度はそれほど高くない。青色胸膜は、鉄欠乏に伴うコラーゲンの合成障害が生じ、強膜がヒハク化するためといわれているが、比較的感度は高い(90%弱)とされる。

何よりも、全く侵襲なく文字通り「(意識して)視れば」わかる所見であり、実用性は高いだろう。また、鉄補充に伴い、所見も消失していく傾向にあるらしい。

他に青色強膜を認める疾患としては、「偽性甲状腺機能低下症」「マルファン症候群」「骨形成不全症」「Ehlers-Danlos症候群」などがあるので留意しておく。 (森永康平)