フランスで小児熱傷トップの大学病院での悲惨な治療

夏井睦先生のホームページより

 パリ在住の方からお子さんの熱傷についてのメールをいただきました。要約するとこんな感じです。

  • カップ麺での大腿内側部の熱傷
  • 受傷から2週間目に小児の熱傷治療に関して国内トップの実績を誇るといわれる大学病院にて皮膚移植
  • 術後,移植した皮膚はすべて脱落。
  • そこで初めてネット検索することを思いつき,その結果,,今まで受けていた治療が全て間違っていて,手術も不要だったことを知る。
  • 今から湿潤療法できるかとメールで相談。

 植皮直前の写真を見ると,やや深い2度熱傷と言ったところで,もちろん,植皮しなくても3週間ほどで上皮化するよね,といった程度。そういう「植皮しなくても治る傷」にフランス最高の病院では植皮しちゃったわけですが,どうやら植皮前にデブリードマンをしたらしく,移植皮膚が脱落した創面を見ると術前より深い皮膚欠損となっています。
とりあえず,ワセリンとラップで覆い,瑞光メディカルに連絡するようにアドバイス。

というわけで,フランスで最高の熱傷治療をしている大学病院でも,やっている治療は50年前と同じで,途上国の医療と同レベルであることが判明しました。