「おじさんが脚気で苦しんでいました。」
今年で98歳になる男性にお聞きしました。(大正11年、1922年生まれ)
子どもの頃、おじが脚気で苦しんでいた。麦飯を食べさせられていたが、美味しくなかった。
おろらく1930年代の話ですが、脚気はめずらしくなかったようです。
脚気と結核はひどい病気で、現代のエイズと比較にならないほど恐れられていました。
1940年頃まで、毎年1万人前後が脚気で命を落としていたそうです。
高木兼寛が、臨床実験を行ったのが、大正11年(1884年)なので・・・。
ビタミンB1欠乏症がしっかり認識されるのに50年以上の時間がかかったことになります。
死病の治療法ですら、ここまで時間がかかるのですね。