手元がハンマー1本だけだと・・・・

奇蹟のマグネシウムより引用

医学校の初めの2年間で、著者は疾病のすべてを学び、後半の2年間は諸病に対する医薬の使い方を勉強した。しかし、栄養不良については、まったく時間が割かれることはなかったのである。「手元がハンマー1本だけだと、何もかにもが釘に見え出す」という言葉を聞いたことがおありだろうか?{打つ手をひとつしか持ち合わせていないと、何もかにもがそれで対処できるように思えてくる。といった意味だが}これは医師と薬物療法にも大いに当てはまる。しかも、もっと悪いことには、医師にとって、医薬品概要にある何千種もの薬物について、最新の製品に通じていることは全く不可能なことであり、副作用や薬剤の相互作用を防止することはできない相談である。研究が示しているところでは、薬物間の相互作用が認識できずにいるため、投与を停止すべきであるのに、取り違えて反対に増量している医師が大部分である。現代標準医学の薬剤は科学的であると言われるが、多くの患者が1度に2つ以上の薬物を服用していおり、しかも薬品の組み合わせの安全性を検証した研究は皆無である。

マグネシウムの権威者ミルドレッド・シーリック医博によると、インド・イギリス・フランス、あるいはその他のヨーロッパ諸国で膨大な数のマグネシウム研究が行われているのに対し、アメリカの医師達が用いる言い訳は、アメリカでは充分な知見が得られたと思えるほどには研究がなされていないため、処方に踏み切れないというものである。シーリック博士は、これを「自国開発主義症候群」(not-invented-here syndrome)(自国開発の技術ではないという理由で採用しない姿勢)と呼んでいる。ところが、アルトゥラ医博夫妻のような先駆者は、アメリカで独自のマグネシウム研究を継続され、過去40年間、毎年平均して12件ものマグネシウムやマグネシウム・イオン・テストに関する専門審査付き学術論文を発表されている。両人の研究は、頑固な懐疑論者でさえも、その気になて時間を取って読めば、マグネシウム補給が明らかに必要であること、正確な検査法が絶対的に必要であることが納得できる内容である。