加齢黄斑変性・糖尿病黄斑浮腫治療薬 ファリシマブとは?

日本医師会雑誌 2023年5月号より要約引用

・本剤はVEGF-Aおよびアンジオポエチンー2に選択的に結合する。眼科領域初のバイスペシフィック抗体である。
・いずれの疾患でも、炎症、血管の透過性亢進に伴う滲出性変化や黄斑浮腫、周皮細胞の脱落などによる血管の不安定性が生じている。
・nAMDにはファリシマブとして6.0㎎を4週ごとに1回、通常連続4回硝子体内投与する。
・本剤は従来薬にはなかったAngー2阻害作用を持っている。Ang-2は血管をもろくし、血液成分が漏出しやすくなる物質である。本剤はVEGFおよびAngー2を阻害することで血液成分の漏れや新生血管の成長を抑え、視力の改善・維持を期待できる。

興味深い薬。 そもそも、血液成分の漏出は、なぜ起こっているのだろうか。