多のう胞卵巣症候群による不妊と糖質制限・・・Richard・バーンスタイン

 

以下上記より引用

症候群とは、感染症ではなく、特別な病気でもないが、病的な徴候或いは症状が組みあわさって、1群となって1個体に現れるものである。多のう胞性卵巣症候群と診断されるのは(診断されないことが多いが)、通常、思春期初期にある若い女性である。解剖学的には、排卵時に卵を排出する小さな細胞の上に小さなのう胞ができるものである。この状態を診断するのは困難で、その理由の一部は、通常の超音波では描出できないほどのう胞が小さいためである。ただし経腟超音波では時に観察可能である。

この症候群になると多かれ少なかれ現れる月経異常の特徴にはいくつかあり、個人により無月経、不規則な月経周期、不規則な出血量、あるいは異常に多い出血などがある。全例ではないが多毛症になることがあり、例えば漂白するので医師がめったに気付かない濃い口ひげ、そってしまう腕の毛、腹部あるいは胸部の毛、その他である。必ずというわけではないが、ずんぐりして、がっちりとしたボクサー様の筋肉質体型であることが多いけれども、私は普通に見える女性に何人かあっている。

多のう胞性卵巣症候群の原因に関しては、あまり知られていない。それはしばしば男性ホルモンが増加している疾患であり、これは女性の場合インスリン抵抗性を来す。だからこれらの人たちは、非糖尿病者であるとすると、血液インスリン値が高く、これが男性ホルモン量を上げる。この機序ははっきりとはしていない。これらの人たちは全員ではないが、多くが糖尿病になり、おそらく2型糖尿病患者で生じるβ細胞の燃えつきと同じ機序による。これらの女性のすべてではないが大部分は減量が困難である。

 

この症状の深刻な予後は不妊であり、この症候群のすべてではないが多くの人たちにも影響を与える。

多のう胞卵巣症候群と体外受精成功率 – 伊藤内科医院 (itonaika.in)

多のう胞卵巣と糖質制限食 – 伊藤内科医院 (itonaika.in)

メトホルミンの病名追加 – 伊藤内科医院 (itonaika.in)

Eric Westman ケト・ダイエットで改善する状態 – 伊藤内科医院 (itonaika.in)

うれしいご報告 – 伊藤内科医院 (itonaika.in)