マグネシウムと他の電解質のご関係

Step Beyond Resident 7より引用

マグネシウムはNa-K ATPaseポンプに必須のものであり、たとえ低カリウム血症の治療のためにカリウムを投与しても、低マグネシウム血症があると、カリウムは細胞内に入れず、反対にナトリウムは細胞外にでてこれない。このマグネシウムの補正がなされて初めて低カリウム血症に対するカリウム投与が生きてくるのだ。「カリウムとマグネシウムはお友達」って覚えるといい。心筋梗塞の8%に低カリウム血症を伴い、その場合はカリウムとマグネシウムで治療されると報告されている。低マグネシウム血症の約40%-60%に低カリウム血症を合併する。腎不全では反対に高カリウム血症になって、高マグネシウム血症を伴うことが多い。又マグネシウムはカルシウムとは友達ではなく、カルシウム拮抗薬のような作用があり、平滑筋がギュッと締まっているの解除する働きがある。マグネシウムとカルシウムは仲がわるいってか。

とにかく低マグネシウム血症は他の低電解質(K, Ca, P, Na)に合併しやすいヘタレ君なのだ。低マグネシウム血症は低カリウム血症の40%、低カルシウム血症の22-32%、低リン血症の30%、低ナトリウム血症の23%に合併するんだよ。

 

低カリウム血症+低マグネシウム血症なら・・・マグネシウムをまず治さないと、カリウムの補正だけでは改善しない。
低カルシウム血症+低マグネシウム血症なら・・・やっぱりマグネシウムをまず治さないと、カルシウムの補正だけでは改善しない。

ちなみに、血清マグネシウムが正常でも細胞内のマグネシウムが欠乏していることなど十分ありうる

低ミネラルの場合、マグネシウムを投与!?しかし、保険では注射しかない。