Long COVIDの実態と病態解明の進歩
日本内科学会雑誌 2022年11月号より
著名な平畑光一先生の論文より
①多い症状は倦怠感
②倦怠感に関連して、Long COVIDと筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(MF/CFS)の症状との類似性が多く報告されている。
③ひどい倦怠感で活動できず、寝たきりのような人が多い。
④約8%が失職している。
⑤女性、喫煙者、BMI30以上、若者はハイリスク。
⑥関連する合併症として、慢性閉塞性肺疾患、前立腺肥大症、線維筋痛症、うつ病、勃起不全
⑦治療法として、運動負荷(呼吸リハビリ)、Bスポット療法(最初に書いてあったので、イチオシなのだろう)、高圧酸素療法、漢方薬、鍼灸、反復経頭蓋磁気刺激療法など。
⑧コロナワクチン接種後にLong COVID様の症状が出る事がある。
コメント:私の患者さんでも上記がよくあてはまる。(コロナワクチン接種後不調の方も、よくあてはまると思う。)
慢性疲労症候群、という病名が病態をあらわしていると思う。うつ状態のようでもある。
治療について新しい情報はなかった。BIG療法(Bスポット、イベルメクチン、グルタチオン点滴)を勧めているドクターもおられる。(グルタチオン点滴については、現在出荷停止になっている。)
当たり前なのだろうが、味覚、嗅覚についてはステロイドは有効だと思う。(FLCCCプロトコールにもプレドニンが入っている)
抗うつ薬が有効な場合もありそうだ。
女性の場合は、一般的な栄養不足(鉄、タンパク質、ビタミンDなど)も関係していそうだ。いずれにしても栄養療法がファーストチョイスと考えている。