内科医のためのクリニカル・パール 2013年

メディチーナ 2013年9月号より

・「意識障害+高体温+頻脈+発汗」では、重症熱中症、甲状腺クリーゼ、悪性症候群、セロトニン症候群、薬物中毒を忘れない!

・腹痛が主訴でも、呼吸が遠すぎる場合は胸腔内疾患を考える!「下壁梗塞、胸膜炎、心膜炎、膿胸、肺炎、肺塞栓など」

院内の発熱患者につけられる「腎盂腎炎」「誤嚥性肺炎」という診断の多くは間違っている

・治療可能な「癌性腹膜炎」を見逃すな!

・原因不明な労作時息切れは肺高血圧も鑑別に

・特異的IgE抗体検査の使用は慎重に

・膠原病は4つの観点から疑う①明らかな特異的な所見があるとき②感染症が否定的③悪性腫瘍が否定的④薬剤性の病態が否定的(疑われれば中止可能な薬剤はすべて同時に中止)

・くも膜下出血をまず除外することが頭痛診療の最も重要なポイントである。

・一過性脳虚血発作は早期診断・治療がきわめて重要。決して軽視をしてはいけない。

・虚血性心疾患をみたら頸動脈、腎動脈、下肢動脈の狭窄を疑う。逆もまた真なり。

コメント:要するに、CTを摂ったり、専門家に急いで見せる必要がある病気(自分の知らない病気)かどうかの判断になってくる。

医療の見立てや治療方針は、医師によって大きく異なる。他のドクターにコンサルトすることは恥ではない。自分の成長のためにも重要である。