ジョセフ・D/サパイラ先生はかく語りき・・・ショパンの法則とは?

上記より引用

 「訓練すれば、爪床の蒼白をみるだけで、Ht値を2-3%以内の正確さで推定できるようになる」とサパイラ先生は言います。さらに次のように続きます。

ある研究では爪床蒼白の感度59%、特異度66%、陽性尤度比1.6であった。しかし、この平凡な能力は「ショパンの法則」を示している。この研究の中で、どれだけの医師が練習をしたのだろうか?

ショパンの曲を弾けるかどうかは、個人の能力の差です。かつて市立舞鶴市民病院に招かれた時のサパイラ先生の臨床能力を示す逸話を、当時そこに参加していた先生から直接聞いたことがあります。症例提示された「不穏状態」にある高齢女性のわめく大声が、廊下の向こうから聞えてきた瞬間、サパイラ先生は「甲状腺機能低下症!」と断言したそうです。「あのfroggy voice{カエルのようなしわがれた声)は、甲状腺機能低下症の声」で、「不穏は精神症状(thyroid madness)
である」と。実際その通りだったので、一同大変驚いたそうです。ショパンの曲を上手に弾ける人は、確かにいるのです

爪の診察だけは毎日行っています。しかし、上記はとてもできそうにありません。