家族性ビタミンD過剰症

日本内科学会雑誌 2022年4月号より

症例は50歳台男性。屋外作業後から強い心窩部痛が出現した。高カルシウム血症、胃粘膜のびらん、潰瘍、異所性石灰化が認められた。カルシウム値の補正により自覚症状、組織学的所見は速やかに改善した。活性型ビタミンDの恒常的過剰と紫外線暴露が高カルシウム血症の原因と判明し、さらに近親者の活性型ビタミンDも高値であることから遺伝的背景が窺われた。急性胃粘膜病変の原因として特発性高カルシウム血症、異所性石灰化に注意する必要がある。

コメント:乳幼児期に診断されることが多いらしい。発症機序は遺伝的素因などが指摘されているようだ。
ビタミンDサプリの過剰摂取で、頭痛や消化器症状をきたす方がいる。