日本糖尿病学会の推奨する食事療法とその問題点
2018年4月30日 再掲
糖尿なのに脂質が主因!より引用
各種栄養素を過不足なく、エネルギーバランスを保つことを食事療法の基本としているようです。これは多くの国で推奨されているものです。そして、「エネルギーの50-60%を炭水化物から摂取し、蛋白質は1-1.2g/kg 体重(成人では50-80g/日)、食物繊維の摂取を多くし、残りを脂質するが、その量をエネルギーの25%以下とすることが望ましい」、とされています。各種栄養素を不足なく摂取するため食品を群別し、群内で選択できるよう食品交換表を使っています。
この食事療法は長年にわたって大きく変わらず、食品交換表は1965年ころから使われていますが、1980年前後からの糖尿病有病率の著増を止める事ができていません。そして、日本人の糖尿病者についての最近の食事調査では、ほぼこの範囲に収まっています。
そして、ほぼこのガイドラインにそった国の特定保健指導は、むしろHbA1c値の上昇をもたらしていると報告されています。
この食事療法の最大の欠点は、脂質を単にエネルギー源としてとらえ、推奨する脂質の種類が示されていないことです。そのため、動物性脂肪より植物油が安全だという俗説にそった油脂の選択がなされがちです。これが、糖尿病の著増を防げなかった最大の原因でしょう。