損得で判断するということ
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上記より引用・・・188万部のベストセラー「超訳ニーチェの言葉」の著者でもあります。
私のような仏教初心者にぴったりの本だと思います。
いつの世でも人間は結局、真実の心を互いに与えあわなければ、本当に信頼しあえるつきあいはできないものである。
現実の人間よりも小説に描かれた人間のほうが、あるいはドラマや映画の中の人間のほうが、より人間性豊かに見えるのは、真実の気持ちを吐露し、真実の言葉を語っているからなのだ。
それはフィクションという構造の問題で、登場人物が真実を語ったり、心に素直に沿った行動をしなければ、小説なりドラマなりが成立しないからである。
けれども、現実の人間生活も本当は同じだ。
真実がどこにもないのならば、わたしたちはいずれ狂気に至るか、自殺するしかないのである。
損得で判断するということは、真実の人生を傷つけるものなのである。
(中略)
人生とは損得の闘いではない。結局は人間とつきあっていくことに終着する。そのために必要なのは真実と真摯さであることに、疑いの余地はないだろう。