ビタミンEの発見
ビタミンE健康法・・・若々しい細胞を保つために 三石巌著より
ごく近年まで評価が表面化しなかったのは、その効果があまりにも広範かつ強力なために、医学会から眉唾あつかいされたためであって、ひとえに不明のいたすところであった。
ラットといえば、出産して2週間も経てば、すぐ妊娠する動物であって、いわゆるねずみ算で繁殖する。エバンスは、ビタミン類をすべて破壊した飼料に、既知のすべてのビタミンを添加し、それをラットに与えてみた。ところがこの動物実験は、発育は順調であったが、どれ1匹として妊娠しなかった。これがレタスの投与によって、あっさり妊娠してしまったのである。そこで、当時の未知成分に抗不妊作用のあることが認められるようになった。これは、ビタミンE発見の予備段階の実験であった。
それ以来、不妊症の婦人にビタミンEを投与することが試みられるようになり、ホルモン剤の注射でも妊娠しなかった人、流産の習慣のある人などが、子宝を得た例が、数限りなく報告されている。いろいろな統計を総合すると、不妊症の人の約60%が妊娠に成功すると見て良い様だ。
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