ALSになったら、スタチンはやめるべきか?
ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、ルーゲーリック病、あるいはホーキング博士の病気として有名です。よい治療法がなく、進行も比較的急速です。
スタチン内服中の人は、ALSを発症しやすいという報告があります。(もっとも、ALS自体はかなり少ない頻度ですが)
スタチンの種類 | オッズ比(ROR) |
ロスバスタチン(クレストール) | 9.09 |
プラバスタチン(メバロチン) | 16.2 |
アトルバスタチン(リピトール) | 17.0 |
シンバスタチン(リポバス) | 23.0 |
ロバスタチン(メバコール) | 107 |
もし、スタチン内服がALSの発症原因なら、どのようなメカニズムが考えられるのでしょうか?
①コエンザイムQ10の合成をストップさせるから。
②コレステロールが細胞膜、神経髄鞘の膜構造の重要な構成成分であるから。
③糖タンパクの原料となるドリコールの合成を阻害するから。
などが考えられているようです。
いずれにせよ、よっぽどの理由がないかぎりスタチンは中止すべきではないでしょうか。
(理論的には、糖質制限とナイアシンで十分に対応できるはずです。)
スタチン療法に伴う筋肉痛と脱力はALSの前触れである可能性あり (2)