気管支拡張症とNTM(非結核性抗酸菌症)

日本内科学会雑誌 2025年6月号より

気管支拡張症は、気道の傷害、粘液線毛クリアランスの異常、気道感染、好中球性炎症が複雑に絡み合い進行していく疾患である。気管支拡張症は特発性、感染性、炎症性、自己免疫性、アレルギー性、および遺伝性疾患など、多様な要因によって発症する。NTM症の罹患率がぞうかしているが、本症は画像上、気管支拡張所見を呈することがある。NTM感染が気管支拡張症を引き起こす場合と、気管支拡張症にNTMの感染を合併する場合、そして、その両者が考えられる。

 

気管支拡張症患者に定着する細菌として、緑膿菌、インフルエンザ桿菌、黄色ブドウ球菌、モラクセラ菌、非結核性抗酸菌がある。なかでも、緑膿菌の定着が気管支拡張症の重症度と関連することが知られている。

気管支拡張症に非結核性抗酸菌が感染し、好中球性炎症をきたし、気管支拡張症をきたすという悪性渦巻の形成が想定されている。