長時間持続した3束ブロックから完全房室ブロックへ進行した高齢男性の一例

日本臨床内科学会雑誌 2026年3月号より

本症例は、5年以上にわたり三束ブロックが安定していた85歳男性が、モビッツⅡ型房室ブロックを経て完全房室ブロックに移行した例である。心エコー上、心肥大の所見を認めたが、サルコイドーシスの所見などはなく、冠動脈造影検査でも有意狭窄を認めなかったことから、加齢性変性や糖尿病に伴う微小兼肝障害が伝導障害進行の要因と推察された。三束ブロックが長時間無症候であっても、急激に高度房室ブロックへ進行しうる可能性があるため、高齢者では慎重な長期フォローが重要である。