慢性下痢で忘れてはいけない原因を知るべし
上記ケース26より
イソニアジド内服中の80代女性。慢性下痢が続く。消化管結核を疑われて検査を受けるも問題なし。過敏性腸症候群として治療された。
AST, ALT低値→ ビタミンB6欠乏 →ビタミンB3欠乏
INHによるビタミンB3,B6欠乏症の診断。 ペラグラ症状の慢性下痢!!
以下引用要約
ビタミンB3欠乏症をきたす疾患や危険因子として、アルコール多飲、慢性下痢症(慢性腸炎、重症な潰瘍性大腸炎、吸収不良症候群、消化管手術後、カルチノイド症候群、薬剤性など。薬剤性は5-FU、6-MP,フェニトイン、フェノバルビタール、アザチオプリン、クロラムフェニコール、抗結核薬など。
頻度的には、胃切除後の栄養障害の患者さんが多いと思う。
若いドクターは、「AST,ALTからビタミンB6欠乏を読む」ことができる時代になってきたのだろうか?