ワクチンの安全性 日本医師会雑誌 2021年5月号より

以下引用(執筆は2020年12月)

現時点で試験全体での中止に至るような深刻な有害事象は起きていないと言えるが、ワクチン接種による長期的な影響は不明なため、今後の継続的なモニタリングが必要である。

また、承認されたワクチンの接種が始まれば、数千万から数十億人がワクチン接種することになるため、数万人希望の臨床試験では出現しなかった問題が明らかになる可能性もある。さらに、これまでに行われた臨床試験への小児の参加は限定的であり、小児に対する安全性のデータは十分に得られていない。

ワクチンの効果の持続性

実際、前述のようにファイザー社、モデルナ社およびアストラゼネカ社の第三相試験では、ワクチン接種によってきわめて高い有効性が確認された。しかしながら、これらの結果はワクチン接種完了後の数か月という短期間のみを対象としており、その予防効果がどのくらい続くのか、すなわちワクチンにより誘導された免疫がどのくらい維持されるのかは明らかになっていない